●2015年11月末日用事務所だより
第1 税務・会計・法務情報
《1》毎年子供に行う110万円以内の贈与は得策ではない
弊所の関与先様向け贈与税セミナーでは、10年近く申し上げていることですが。
贈与税の暦年非課税枠110万円に拘るが故の失敗で、よくある例です。
┌────────────────────────────────────┐
│毎年、お子さんに110万円以内の贈与を行うのは、あまり得策ではありません│
└────────────────────────────────────┘
理由は、いくつかあります。
ここでは、主な2つだけを挙げます。
1)皆さんが思っているほど、安全な手法ではない。
典型的な失敗事例は、下記です。
┌─▲事例▲───────────────────────────┐
│娘が小さい頃から、基礎控除額である110万円以下の預金を娘名義で│
│積み立てていた。その後娘は東京の大学に行き、神奈川で結婚して家を│
│建てることになった。娘に「これはあなたの預金よ」と通帳と印鑑を渡│
│したところ、「お母さん、ありがとう」と言われた。 │
│その後、自宅を建てた後、税務署からお尋ねという書類が来たので、ロ│
│ーン以外は全部自己資金であると回答しておいたら、呼び出しがあって│
│贈与税の申告が必要ではないかと言われた。 │
└────────────────────────────────┘
なぜこれが危険かは、12月の弊所セミナーでご説明します。
ただ、「何のために毎年110万円贈与したのよ!」という話は少なくありません。
(略)
《2》新しい「財産債務調書」制度への対応
☆平成28年1月以後の確定申告から対応が必要な事項です☆
従来の「財産債務明細書」が、平成27年度税制改正により見直しされます。
来年1月1日以後提出分からは、タイトルも「財産債務調書」に変わります。
従来「財産債務明細書」は法律上の義務ですが、罰則規定がありませんでした。
提出するように税務署から慫慂の電話が来ますが、強制力がなかったわけです。
この制度が、来年以後、大きく変わります。
(略)
《3》平成28年度から個人の金融所得課税が変わります
すでにご案内しておりますが。
平成28年度より、個人の金融所得課税が変わります。
1)上場株式と上場債券との譲渡所得・配当所得の損益通算
2)上場株式と非上場株式との内部通算禁止
3)外貨建MMF為替差益への課税
などがすでにアナウンスされております。
個人向け国債をお持ちの方は、1)の利用のためには、年内に特定口座に入れる手続きをなさる方がよいでしょう。
また、外貨建てMMFで為替差益に含み益がある方は、年内の決済がお得になる可能性があります。お取引のある証券会社とご相談をお勧めします。
第2 研修会情報・執筆情報
《1》関与先様向研修会
1)贈与税・相続税関係のセミナー
12月2日水曜午後エフピコリムにて、関与先様向けの相続税・贈与税セミナーを開催します。
年内は、これが最後の機会になりますので、まだ受講されたことのない方は、是非お申込み下さい。
《2》外部研修会情報
1)TKC中国会生涯研修
TKC中国会岡山県支部(11月10日)・山口県支部(11月18日)で、平成27年度生涯研修講師を務めました。テーマは、一般社団法人と信託の活用です。
《3》執筆情報
今月は特にありません。
第3 PC関係
《1》Android携帯をお持ちの方はご注意下さい。
Android携帯を持っている方には、悩ましいニュースが出ました。
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中国バイドゥがAndroidにバラまいた猛毒
東洋経済オンライン 2015/11/9 07:50 本田 雅一
中国のバイドゥ(百度)が提供するAndroid用アプリに重大なセキュリティ上の問題が発覚。その影響範囲の広さから衝撃が走っている。この問題への対処は可能だが、感染経路などを考えると、今後の影響は広範囲に及ぶ可能性がある。
(略)
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20151109-00091732-toyo-nb
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INET用
(略)