● 2011年6月30日用事務所だより
第1 税務・会計・法務情報
《1》23年税制改正の動向
6月22日成立の改正税法の内容については、別途特別号で取り扱っておりますので、是非ご覧下さい。
┌───────────────────────┐
│なお、23年改正税法の解説パンフレットや書籍の │
│多くは、廃案部分を含んでいます。 │
│ │
│特に、相続税・贈与税関係は、廃案の内容で説明 │
│している方が多数います。 │
│ │
│間違いがいっぱいですので、ご注意下さい。 │
│説明される関係者の方は、特にご配慮下さい。 │
└───────────────────────┘
なお、4月号に掲載した「自動車・自転車通勤者の通勤手当非課税措置の改正」についても、今回の改正で対象となっているようです(週間税務通信6月27日号より)。
ただし、対象となるのが政令(所得税法施行令)であるため、現時点でまだ改正後の条文が入手できておらず、雑誌情報にのみ依拠しています。
現状、通勤費計算で所得税法施行令20条の2をお使いの場合は、ご注意下さい。なお、詳細は、4月号の事務所だよりを参照して下さい。
《2》22年度査察の概要
国税庁から、22年度査察の概要について、公表されました。
http://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2011/sasatsu/index.htm
脱税手段の紹介が主ですが、税務調査を受ける上でも着眼点が参考となるので、幾つか内容を拾ってみます。
┌──────────────────────┐
│やはり消費税における外注費がマークされている│
└──────────────────────┘
のは従来通りでした。
また、新聞を賑わすネタも登場しています。
○人材派遣業では、消費税の申告において、課税仕入に該当しない人件費を課税仕入となる外注費に科目仮装するもの
○平成22年度の特色として、技能習得を目的とした外国人研修生を日本企業へ斡旋する「外国人研修生受入事業」や過払金返還請求等の債務整理業務を行う「認定司法書士」の告発がありました。
更に、国際取引を利用した事案への注目が高まっています。
○架空外注費を、タックスヘイブンに設立した関係法人に対して計上するとともに、海外に開設したその関係法人名義の預金に送金し、留保していたもの
○海外で受領した仲介手数料収入を申告から除外するとともに、当該収入を国内に持ち込むことなく、海外に開設した預金で留保していたもの
○被相続人が所有していた海外の預金やコンドミニアムを、相続税の申告から除外していたもの
┌─────────────────────────┐
│悪質とみなした海外案件への調査は今後増えそうです。│
└─────────────────────────┘
《3》その他
1)「IFRSに異議あり」(読書案内)
「IFRSに異議あり」岩井克人・佐藤孝弘
日本経済新聞出版社 2011年5月18日1刷
日経プレミアシリーズの1冊です。
IFRSの理論的矛盾を幾つか指摘し、導入するならせめて選択適用にしろとの主張で、ごもっともという気がします。
実は、この本以外でも、IFRSは理論的に問題があるという指摘は何人かされており、金融庁は無視していますが、本当は大問題と言ってもいいくらいです。
途中、「なんちゃってIFRS」という話が出てきて笑いました。
要は、どうせ各国まともにやってないのだから、日本だけがバカみたいにやる必要ないだろうと。
そうなんです。
世界中で導入していると言っても、どの程度きちんとやっているかは、甚だ怪しいのです。
★導入すべきか悩んでいる上場企業関係者の方は、一読をお勧めします。☆
ただし、もう導入を決めた会社の方は、逆に読まない方がいいでしょうね。
ショックを受けるかもしれません。
第2 研修会情報
現在予定している研修会はありません。
ただし、
[1]23年改正研修会
[2]贈与税研修会
の開催を検討しています。
以上
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
INET用
《1》アンドロイド知らないうち感染急増…業界で対策(読売新聞)
最近、スマートフォンを持っている人が増えました。
ただ、スマートフォン向けウイルスソフトも徐々に増えつつあるようです。
素性の知れないソフトの導入は、十分に注意しましょう。
△
トレンドマイクロによると、特に米グーグルの基本ソフトウエア(OS)「アンドロイド」搭載端末を標的にしたウイルスが、昨年末の5種類から今年5月で57種類に増えているという。
ウイルスの大半はゲームなどのアプリ(応用ソフト)に仕込まれており、アプリをダウンロードして起動すると感染する仕組みだ。感染すると、端末に保存した電話番号を送信させられるほか、特定の番号に接続して多額の料金を請求されたり、通話を盗聴されたりする恐れがあるという。
(2011年6月13日14時42分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20110613-OYT1T00478.htm?from=top
▽
なお、docomoでは、対策ソフトの提供を予定しているようです。
△
ドコモ あんしんスキャン powered by McAfeeは、このVirusScan Mobile for Androidテクノロジを用いたセキュリティアプリケーションで、NTTドコモのAndroidユーザー限定で提供される。Googleが運営する「アンドロイドマーケット(Android Market)」から無料でダウンロード可能になる予定だ。
http://ascii.jp/elem/000/000/614/614453/
▽
以上